ネタバレになる内容を余り書くのは好きじゃないし、ストーリーの説明なんかしても仕方がないと思うので、読んでみての感想なんぞを毎回書いてみている訳だったりする。
さて、神様のメモ帳を読んでいて、たまに思い出したかの様に考える事があるのでそれを書いてみる。
ある人物を知るのに、その人の全てを知らなければならないという事はないだろう。けれど、世の中的にはその人物の全てを知ろうとする人が多いという風に感じられる。
NEET探偵のメンバーは、過去なんて一切気にせずに付き合っているメンバーだ。その人の、家庭の事情や、過去の出来事を知らなくても、今を知っていればそれでいい。という付き合い方だと言えるし、作中にもその様に書いてある。
ここで、少し話は変わって、例えば、絵画を評価する時に、その時の画家の置かれていた状況などを持ち出して、絵画の評価に加える事はないだろうか?
そうやって、視点を増やすことにより、絵画に付加価値を付けるというやり方は、自分は好きじゃない。
例えば、ピカソの作品はそういう意味での色々な解釈が多い。
青の時代、バラ色の時代、ゲルニカの時代など、その時のピカソの心情等に寄って作風が大きく変わっているからだ。
でも、自分が思うのは、一々、その時代ごとの背景を知った上で、絵に付加価値を見出して、云々語るよりも、ぱっと見たときに、気に入るかどうか。それでいいんじゃないの?って事だ。
ピカソが絵を通して語りたい事があったとして、それがうまく自分自身に伝わってこないのだったら、波長が合わないという事だ。無理にその作品からそれ以上を引き出そうとしなくてもいいのではないだろうか。と思う。
さて、NEET探偵は、伏せられている過去を暴いていくのを生業としている。今回の話はメンバー(テツ)の過去を暴くのがメインストーリーだ。
この様に人物の過去を暴いて、顕わにしなければ小説として成り立たないとも思う。リアルと小説は当然違う訳で、読者はテツを直接知って、一緒にいる訳ではないから、テツというキャラクターを深く知るためには、そういう物語が必要だと思う。
つまり、今現在として描かれているテツに、過去の出来事という付加価値を付けるための物語だ。
そして、キャラクターの過去を描いていく事により、読み手がキャラクターに愛着を持てる様にしなければいけない。でなければ、読んでいて、つまらないと思うだろう。
ここまで考えると、アリスは危うい存在なんじゃないだろうか。と考えてしまう。
彼女自身は、特に人物の過去を暴く事に価値を見出している訳ではないように思えるからだ。逆に、過去や経緯を知らずに、傍に居てくれる鳴海を好きなんじゃないだろうかと思う。
更に、他人の過去を暴くことを、自身への罪と考えている様に思える。自身への責め苦と化している文言からはその様に思えるという事だ。
さて、この小説はこのまま続いていくと、各登場人物、最後にはアリスの過去も暴かれていく訳だが、そこが小説としての面白いところでもあると思う。
つまり、この作品は、過去を知らなくても付き合える人間関係がある事を語っている一報で、過去を知る事で知的好奇心を満たされる実感を得られるという、なんとも言い難い感触を得る事が出来る作品だ。
記憶を失った、彩夏との新たな付き合い方を見てもそのように感じられる。
うまく文章としてまとまっているかどうか分からないけれど、まあ、こんな事を考えたりする訳だ。
ちなみに、後書きとかを見る限り杉井光の性格は面白いと思う。
でも、経歴等を調べて、だからこういう作品を書くんだ。と納得したいとはこれっぽっちも思わない。
神様のメモ帳のキャラクターは訳ありが多いけれど、彼の環境を調べて、作品が面白くなるのだろうか?ならないだろう。
杉井光の人付き合いがどういう形のものかも興味はない。だから、こういう作品を書くんだという納得は不要だからだ。
と、偉そうに書いたけれど、自分が考えている事は全然的外れだったりもする訳で、それを避けたい人は、背景を埋めていって、自分の考えを作者の考えに同調させる必要性が出てくるんだと思う。
自分は別に、作者と同調したい訳でもないし、作者の意図とは違った解釈を持たれる作品なんて世の中にはたくさんあるだろうし。別にいいんじゃね。そこまで考えてられるか。という乱暴な意見になる訳だ。
### 追記 ###
ああ、でも世の中には作品に関する感想とは別に知る喜びがあるのも事実。
後書きとか見る限りどう考えても男っぽいけれど、杉井光が実は女だった!!っていう事が判明したら、面白いと思うw
線引きなんて曖昧で、人それぞれが決めればいいと思うし、作品の背景を調べて、付加価値を見出す事を否定している訳ではなく、自分はやらない。というだけの話です。
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おっと、全然ラノベの感想っぽくねぇなw
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